インフルエンザ治療薬のタミフルとリレンザの違い

いくつかある抗インフルエンザ薬でも、代表的なお薬がタミフルとリレンザです。
この2つ、名前を聞いたことがあっても違いが分かるという方は案外少ないのではないでしょうか。この2つの抗インフルエンザ薬の違いを学んでいきましょう。

双方ともに、インフルエンザウイルスA型・B型に有効なお薬です。
まずタミフルから見ていきましょう。タミフルとは商品名で、正式には「オセルタミビルリン酸塩」のことを指します。
小児用には散剤での経口投与を、児童や成人にはカプセル剤を処方するのが一般的です。
症状が出始めてから、48時間以内に服用しなければ効果がほとんどないことも覚えておきましょう。

次に、商品名・リレンザは「ザナミビル水和物」のことを指します。
基本的には吸入薬であり、専用の吸入器を使用して1日2回を合計5日間にわたって吸入するものです。
インフルエンザウイルスは呼吸と共に吸い込まれて気道で増殖する、という特徴を活かして粉薬を直接気道に行き渡らせてウイルスの増加を抑えるという仕組みです。
こちらは時間制限こそないものの、発症が発覚したらできるだけ早く吸入することが大事になります。
病院で処方される場合、その場での吸引を指示されることも多いです。

主な違いとして挙げられるのは、リレンザは5歳から成人にまで使用できますが5歳未満の乳幼児に使用するのは認められていません。
しかし、タミフルに関しては平成28年(2016年)12月16日より、生後2週目以降の赤ちゃんにも使用することが可能になっています。
0歳から生後2週未満の赤ちゃんにはすべての抗インフルエンザ薬の処方が禁じられています。
したがって、両方とも抗インフルエンザ薬として有用なお薬でありつつ、リレンザは5歳以上にしか使用できないのに対して、タミフルに関しては2週目以降から成人全般にいたるまで処方可能です。

ただ、両方ともに副作用が確認されていること、乳幼児や未成年は異常行動などが見られる可能性が高いため、厳重な経過監視が必要です。
できるだけ早めに摂取・吸引した方が良い点も共通しています。

インフルエンザの潜伏期間と症状とは

インフルエンザウイルスの潜伏期間は、1~3日間とされています。
さきがけとなる症状としては、身体のだるさや節々の痛み(神経痛のような痛み)、強い悪寒、鼻腔・喉の乾燥といった、通常の風邪と酷似した症状です。
ただ、風邪と違う点はこれら前駆症状から少し期間を置いて本格的に熱や倦怠感が出ますが、インフルエンザは前駆症状から息をつく間もなく高熱・倦怠感・筋肉痛が発症します。

なお、インフルエンザに限ってはこの潜伏期間中にも感染力を持っているとされており、くしゃみなどの飛沫感染の恐れが高いです。
感染力に関しては発症後一週間ほどまで長引きます。
体内でウイルスが増殖する速度はハイスピードで、8時間ほどで約100倍にまで膨れ上がります。
24時間で100万個に達すると言われており、数千万に達したあたりで症状が出始めるため、抗インフルエンザ薬の服用が48時間以内と言われている理由はここにあります。

インフルエンザの症状は、1~3日間の潜伏期間を経て体内でウイルスが急激に増殖して発症します。
症状のピークは潜伏期間を抜けてすぐの3日間ほどであり、38℃以上の突然の高熱や全身にわたる倦怠感、食欲不振などの全身症状がきわめて強く出ます。
このあと、少し遅れて咳や喉の痛み・鼻水など呼吸器関連の症状に見舞われます。
また、同時に腰痛や吐き気など消化器官関連の症状も付随することが非常に多いです。

放置して症状が進行した場合、肺炎やインフルエンザ脳炎など生命の危険に晒されたり、後に重度の障害が残る可能性が高くなります。
インフルエンザ特有の症状の疑いが見られたら、一刻も早く病院に訪れて診察と抗インフルエンザ薬の処方を受けましょう。